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生理不順を放置してはいけない理由(わけ)

生理不順を放置してはいけない理由(わけ)

子宮内膜は卵巣からのエストロゲンの影響により厚くなり妊娠の準備を始め(ふかふかベッドを用意)、排卵後に分泌されるプロゲステロンにより受精卵の着床に備えます。

その後、妊娠が成立しなければエストロゲンとプロゲステロンは低下して子宮内膜は剥がれて(ベッドは取り壊されて)生理が来ます。

生理の意義についてははっきりと分かっていませんが、外陰部→腟→子宮に侵入した病原体や射精後の精子や着床しなかった受精卵を排除する子宮自浄作用仮説があると言われています。(Profet M: Menstruation as a defense against pathogens transported by sperm. Q Rev Biol 1993: 68)

生理不順の原因は様々ですが、何らかの理由で排卵周期が阻害されている場合が多くあります。

重要なことは、無排卵の期間が長期に続くと、排卵により分泌されるはずのプロゲステロンの分泌がないために子宮内膜の変化(脱落膜化)の異常に長期間さらされる事です。

長期間にわたり脱落膜化異常にされされた場合、妊娠成立時の着床率の低下や流産、胎盤形成不全、妊娠高血圧症候群、胎児発育不全と関連していることが分かっています。(黒田恵司:月経の進化学・生物学 産科と婦人科 2018: 85)

また、若い方に多い生理不順の原因は、エストロゲンの分泌は認められ生理様の出血は不定期ながらあるが、排卵は認められない状態(プロゲステロンの分泌のない無排卵周期症)です。長期間エストロゲンにのみ刺激を受けた子宮内膜は子宮体癌の原因となることがあります。

そのため、生理不順治療の目的は「将来の妊娠に備えること」と「子宮体癌の原因とならないよう子宮内膜を保護すること」にあるといえます。