新横浜駅徒歩1分の婦人科クリニック 低用量ピル・子宮頸がん検査・生理のお悩み検査・治療

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低用量ピルを基本から知る

ピルを考えているあなたへ:基本からわかる、やさしい低用量ピル入門

ピルの歴史と日本

ピルとは

ピルは、1960年代から欧米で使用され、現在では世界中で1億人以上の女性が服用している安全なくすりです。

日本では1999年に低用量ピルが認可されました。欧米に比べて30年遅れての認可です。しかし、この遅れには利点もありました。それは、すでに30年前に認可された国々の女性たちの健康状態を観察し、その影響を学ぶことができた点です。ピルの服用によって欧米の女性たちに健康被害が生じたでしょうか?いいえ、そうではありません。不妊症の女性が増えたのでしょうか?それも事実ではありません。

ピルには毎日内服するわずらわしさや不正出血などのマイナートラブルはあります。しかし、それにもまして内服する女性に大いにメリットをもたらしてくれるものです。

 Point ! 

当院では、ピルの処方前にメリットとデメリット(副作用)をきちんと説明すると共に当院オリジナルの「ピル内服についての注意事項」をお渡ししております。

またピル内服中の疑問点などにも来院していただいた際にお答えし、安心して使っていただけるように心がけています。

ピルのメリット

低用量ピルを1日1錠決まった時間に内服することで、ほぼ100%の避妊効果生理痛改善効果生理周期調整効果により日常生活のリズムが立てやすくなります。これら以外にも多くのメリットがあります。

 生理痛の軽減 

 ニキビの改善 

 生理不順

 月経前症候群の症状改善・・・など

ピルの分類

ピルは1錠中に含まれるエストロゲンの量により高用量、中用量、低用量、超低用量に分類されます。※ μg(マイクログラム)

・高用量 :エストロゲンの量が1錠中50μgより多い

・中用量 :エストロゲンの量が1錠中50μg

・低用量 :エストロゲンの量が1錠中50μgより少ない(低用量ピルは30μg~35μg)

・超低用量:エストロゲンの量が1錠中30μgより少ない(ヤーズ、ルナベルULDは20μg)

現在の主流は低用量と超低用量ピルです。 

ピルの種類の解説

ピルには ●エストロゲンと ●プロゲステロンという2種類の女性ホルモンが含まれています。

低用量ピルに含まれるエストロゲンはすべて同じ種類のエチニルエストラジオールというエストロゲンが含まれています。

プロゲステロンの種類と開発順により低用量ピルは4世代(4種類)に分けられます。

ノルエチステロン(第1世代ピル)

シンフェーズ  ・フリウェルLD ・ルナベル(LD/ULD)

シンフェーズ

フリウェルLD

ルナベルULD

ノルエチステロンを使用したピルは一番最初に製造承認された低用量のピルですが、副作用が一番強いわけではなく、ノルエチステロンの作用で生理の量が減り、生理痛緩和効果に優れたピルです。

● シンフェーズはサンデースタートピルと呼ばれ、1錠目を日曜日から内服開始し、消退出血(生理)が週末にかからないように工夫をされています。

● フリウェルLDとルナベルLDはまったく同じ成分のピルです(製造会社の違い)。

● ルナベル(LD/ULD)は「月経困難症」で保険適応があるピルです。超低用量ピルであるルナベルULDは現在日本で発売されているピルの中で、1周期中(28日間を1周期とカウント)最もエストロゲン総用量が少ないピルで、血栓症リスク軽減が期待されます。

※ルナベルLDとルナベルULDの違い。英語で低用量をLowDose(ロー・ドーズ)、超低用量をUltraLowDose(ウルトラ・ロー・ドーズ) といいます。

ルナベルLD(ロー・ドーズ)は低用量ピルで、ルナベルULD(ウルトラ・ロー・ドーズ)は超低用量ピルというわけです。

レボノルゲストレル(第2世代ピル):

トリキュラー

ラベルフィーユ

ジェミーナ

● トリキュラーは3相性ピルと呼ばれ、女性の生理的なホルモン動態に対応させるために1周期内服する間にホルモンの量を3段階に増減しています。この工夫により、第1世代のピル(ルナベルULDを除く)に比べ1周期中のエストロゲン総用量は少なくなりました。また、サイクルコントロール性(生理周期調節性)も向上し、ピル内服中の不正出血の率が低下しています。

● ラベルフィーユはトリキュラーのジェネリック医薬品です。

● ジェミーナは生理痛改善目的で保険適応の超低用量ピルです。トリキュラーやラベルフィーユとの違いは、ホルモン量が一定の一相性ピルとなります。

デソゲストレル(第3世代ピル)

・マーベロン ・ファボアール

マーベロン28

ファボワール28

● マーベロンは日本ではニキビに悩む女性に人気のピルです。

● ファボアールはマーベロンのジェネリック医薬品です。

ドロスピレノン(第4世代ピル)

・ドロエチ(ヤーズのジェネリック) ・ヤーズフレックス

ドロエチ

ヤーズフレックス

● ドロエチは超低用量ピルです。ドロエチには他のピルには無い3つの特長があります。

1)ピルの中で唯一「抗ミネラルコルチコイド作用」を有し、浮腫みにくいといわれています。

2)実薬が24錠タイプ(他のピルはすべて21錠タイプ)で、休薬期間が4日間と短く(他のピルは休薬期間が7日間)、ホルモンの変動が少ないため、ホルモン消退時の症状(下腹部痛や頭痛など)を軽減することが期待されます。

3)米国でPMDD(PMSより精神症状が強い)に対して2006年に治療承認を得ています。日本では「月経困難症」での保険適応があります。

さらに、2017年4月にヤーズフレックスが発売されました。

ヤーズフレックスのコンセプトはピルを連続的に内服することにより、月経回数をできるだけ減らす目的を持っています

月経の回数を減らすことができるため、PMSの出現回数や月経前の諸症状を減らすことが期待されます。

ヤーズフレックスは生理痛とPMSのある方にはピルの中で一番効果的と考えられます

ピルの副作用

ピル開発の歴史は副作用との戦いの歴史とも言われています。避妊効果を維持し、できるだけ副作用を少なくするという試みです。

第1世代が最も古いわけですが、一番副作用が多いかというとそうではありません。

また、第4世代のピルがすべてにおいて副作用が少ないかというとそうではありません。

低用量以下のエストロゲン含有量が少ないピルであれば、副作用はピルとの相性によるものと思われます。(どうもピルにも相性があるようです。)

ピルの副作用は「マイナートラブル」と呼ばれる一時的で軽微なものがほとんどです。

不正出血

1シート目(初めてのピル)を内服開始した方の約15%にだらだらと少量の出血が続く場合があります。これは自分の女性ホルモンとピルに含まれる女性ホルモンのバランスが原因と考えられています。そのため、ホルモンバランスが安定する2シート目を内服する頃にはほとんどの出血は治まります。

まれに、3シート目(約3ヶ月)以降も不正出血を認めることがあります。その場合はピルの種類を変更するかどうかご相談させていただいています。

※ピルの飲み忘れや飲み遅れにより出血する場合がありますので、きちんと内服することも大切です。

吐き気

浮腫(特に足。極まれに顔)

重大な副作用は血栓症です。

血栓症とは血管の中に流れる血液が固まり、血液の流れを栓をして止めてしまう病態です。

ピルによる血栓症では、ふくらはぎを流れる静脈に発症することが多く、症状としてはふくらはぎや太ももが腫れ、強い痛みを伴います。

40歳後半の方や若い方でも1日15本以上喫煙をする方は血栓症のリスクが高くなると言われています。

※ピル内服により血栓症のリスクは極まれにでもありますので、定期的に来院をしていただき、問診や検査をお願いしています。

ピルの避妊効果

1年間にそれぞれの避妊方法を行った100人の女性のうち何人が妊娠するか(避妊に失敗する)」をパール指数といいパーセント(%)で表します。 

パール指数が少ないほど避妊効果が高いということです。

方法

理想的な使用(%)

一般的な使用(%)

避妊無し

85

低用量ピル

0.3

9

コンドーム

2

18

避妊リング(銅付加)

0.6

0.8

ミレーナ

0.2

0.2

卵管結紮

0.5

0.5

パイプカット

0.1

0.15

殺精子剤

18

28

Trussell J. Contraceptive Failure in the United States . Contraception. 2011 Mar 12;83(5):397–404. 

※パール指数は文献によって多少数値が違います。

腟外射精は避妊法の一つではありません。腟外射精のパール指数は22%といわれています。すなわち1年間に100人のうち22人(約4人に1人)が妊娠するということです。腟外射精があった場合は避妊しなかったと場合と同じ対処が必要です。

アフターピルの妊娠阻止率(成功率と考えればよいでしょう)は「ノルレボ」で85%といわれています。それに対して低用量ピルを毎日きちんと内服していれば避妊効果は99.7%です。

ピルは主に腸から体内に吸収されるので、激しい下痢や嘔吐があった場合はピルの体内への吸収が悪くなり避妊効果が下がる可能性があります。下痢や嘔吐が治まってから(2日以上飲み忘れた時と同様に)、7日以上連続して服用するまで確実に避妊を行うか、性交渉を避けるようにしてください。

ピルにまつわるこんな話も・・・

パリの女はんでいる」(ポプラ社)の著者、中島さおりさんはこの本の中で、ピルを内服してから半年に一度定期健診(血液検査、性病検査など)を受けているが、それ以来婦人科の問題で悩んだことがないこと。婦人科医はフランス女性の健康管理に大いに寄与している。」ことなどが書かれています。

フランス人女性に「ここ20年であなたの人生を変えるのにもっとも貢献したことは何ですか?」と、調査した結果があります。1990年:複数回答)

回答:
 :責任ある地位につけること43
 :家庭用器具の進歩39
 :男性向きだった仕事につけること37%(以下略)
に対して、なんと

 位は、ピルを服用した生活59でした!

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