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レーザー治療後のHPVワクチン接種は、再発予防に役立ちます!

子宮頸部異形成の再発を防ぐ!
レーザー治療後のHPVワクチン

レーザー治療を頑張って受けようと考えているけど、「また再発してしまったらどうしよう…」と不安な気持ちを抱えていませんか❓

実は現在、外科的治療の後に「HPV9価ワクチン(シルガード9)」を接種することで、病変の再発リスクを大きく減らせることが世界中の研究で分かってきています。

「ワクチンは病気になる前に打つものでは?」と思うかもしれませんが、治療で病変部分を取り除いた直後だからこそ、未来の体を守る強力なバリアを作ることが可能なのです。

このページでは、治療後のワクチン接種が推奨される理由と、当院での具体的な接種プログラムについて解説します。

子宮頸部レーザー治療についてはこちら

治療後の再発不安に対する新しい希望

従来、HPVワクチンは「感染前に接種するもの」という認識が一般的でしたが、近年の大規模な臨床研究およびメタ解析により、治療後の接種が病変の再発リスクを60〜90%劇的に減少させることが明らかになりました。

これは、手術による「病変の物理的リセット」と、ワクチンによる「再感染のブロック」を組み合わせた新しい治療戦略です。

ワクチンは感染前に接種しないと効果は無い?

「すでに感染しているのに、なぜワクチンが効くのか」という疑問に対し、医学的には「手術」と「ワクチン」の役割分担による相乗効果が期待できます。

 

「一度感染して細胞(基底細胞)の中に取り込まれてしまったHPVを、ワクチンで排除することはできない」という以前からの考え方は、現在でも正しいです。

今回の論文も、「ワクチンにすでに感染した細胞を治す力(治療効果)がある」と言っているわけではありません。

では、なぜ治療後のワクチンが「既往感染の型」による再発を防げるのでしょうか?それは、「手術(物理的排除)」と「ワクチン(再感染ブロック)」の役割分担(合わせ技)が機能しているからです。

レーザー治療によるウイルス排除と再感染ブロック

手術による物理的リセット:HPVの遺伝情報が入り込んでしまった基底細胞(異形成細胞)は、ワクチンの力ではどうすることもできません。しかし、CO2レーザーや円錐切除術を行うことで、この「ウイルスが入り込んだ細胞そのもの」を物理的に焼き切ったり、切り取ったりして無くします。 これにより、病変部のウイルスは一旦消失します。

ワクチン(9価)によって血液中に作られた大量の抗体が、創部から滲み出します。この抗体が周囲の腟壁などに潜む「残党ウイルス」をガッチリと捕まえ、新しく再生してくる細胞にウイルスが入り込むのを強力にブロックします。

なぜ治療後にワクチン接種すると再発が防げるのか?(最重要)

1️⃣ 自家再感染(オートイノキュレーション)の防止: レーザーで病変を取り除いても、正常に見える周りの組織や腟壁には残党ウイルスが潜伏しています。手術後の創傷治癒過程の細胞にこれらが入り込むことが再発の主因ですが、ワクチンによる高濃度の抗体がこれを強力にブロックします。

2️⃣ 新たなHPV型への感染予防: 9価ワクチンは9種類の型をカバーするため、今回の異形成の原因となった型以外の高リスク型HPVによる「新規発症」も防ぎます

3️⃣レーザー治療創部の局所免疫の活性化: 手術後の創傷治癒過程では局所の免疫細胞が活性化されます。このタイミングでワクチンによる全身性の高い抗体価が加わる相乗効果で、ウイルスの排除能力が飛躍的に高まります。

治療後のワクチン接種が再発リスクを減らしたことを示す有名医学論文

外科的治療後のワクチン接種が再発を抑制するという事実は、2つのエポックメイキングな研究によって裏付けられています。

SPERANZA Project(2018年、イタリア)

この分野の常識を変えた最も有名な前向きコホート研究である。

  • 対象: CIN2以上の病変で外科的治療を受けた女性346名。
  • 比較: 4価ワクチン(ガーダシル)接種群(173名) vs 未接種群(173名)。
  • 結果:
    • 未接種群の再発率:6.4%
    • ワクチン接種群の再発率:1.2%
  • 結論: 治療後の接種により、再発リスクが81.2%減少した。

9価ワクチンに関する最新データ(2024年Human Vaccines & Immunotherapeutics

より広範囲をカバーする9価ワクチン(シルガード9)に特化した最新のレトロスペクティブ・コホート研究。

  • 対象: 2014〜2023年に治療を受けた22〜49歳の女性。
  • 結果:
    • 未接種群の再発率:18例(10万人あたり)
    • 9価ワクチン接種群の再発率:2例(10万人あたり)
  • 結論: 9価ワクチンの接種により、CIN2+の再発リスクが90%減少。切除断端が陽性の患者においてもリスク低下傾向が確認された。

✨さらに、SPERANZAプロジェクトよりも前に「もしかして治療後のワクチンって効くのでは?」という大発見をしたのが、オーストリアのJoura博士らによる世界的医学誌『BMJ』への報告です。

4価ワクチンに関する原著的解析(2012年、BMJ)

「治療後のワクチン接種が有効である」という概念を生み出した原点となる、大規模国際臨床試験(FUTURE I および FUTURE II)の解析データ。

  • 対象: 試験参加中に子宮頸部病変(CIN)などを発症し、外科的治療を受けた女性。
  • 結果: プラセボ(偽薬)群に対する、4価ワクチン接種群の治療後の再発率が約46〜64%低下
  • 結論:ワクチンには「すでに出来てしまった病変」を治癒する力はないが、「治療で病変を取り除いた後の新たな病変(再発)」を強力に防ぐことが示唆された。

レーザー治療単独と、ワクチン併用との比較

CO2レーザー治療は現在の異形成を治療することは可能ですが、治療後の自家再感染には無防備と言えます。これに9価ワクチン接種をすることで再発率を減らせることが期待されます。

世界の有名な学会でも治療後のワクチン接種を推奨しています。

国際的ガイドラインと臨床的推奨

世界的に権威のあるASCCP(米国コルポスコピー・子宮頸部病理学会)FIGO(国際産婦人科連合)は、治療後の補助的接種を推奨しています。

  • 27歳〜45歳の未接種者への推奨: 治療後の再発リスクを低減する「補助的効果(Adjuvant benefit)」に基づき、医師と患者間での「共有意思決定(Shared decision making)」による接種の検討を推奨。
  • 最適なタイミング: 治療の直前、直後、または術後1ヶ月以内など、傷が治癒するプロセスに抗体産生が間に合うタイミングでの接種開始が最も効果的(最大78.1%の有効性)とされています。

HPVワクチンの最適な接種タイミング

レーザー治療に合わせたワクチンの初回接種は、「手術の当日、または術後できるだけ早期」が一番おすすめです。 これには大きく2つの理由があります。

1️⃣ 一番無防備な時期に「バリア」を間に合わせるため
ワクチン接種してから、ウイルスを防ぐ力(抗体)ができるまで約2週間かかります。
手術から約2週間後は、レーザー創部に新しい上皮ができ始める「一番ウイルスに狙われやすい時期」です。
手術当日あるいはできるだけ早期に接種することで、この最も危険なタイミングにピッタリと「バリア」を間に合わせることができます。

2️⃣ ワクチンの効果を最大限(100%)引き出すため
実は「手術の前」に接種するよりも、「手術の当日以降」に接種する方が、再発をしっかり防げるというデータが出ています。
治療前の異型細胞が残っている状態だと、体の免疫機能が邪魔されてしまい、ワクチンの効き目が悪くなってしまうからです。
レーザーで異形成を取り除き、状態を「リセット」してから接種することで、ワクチンの効果が最大限に発揮されます。

当院でのワクチン接種の流れ

レーザー治療後のワクチン接種を希望される方には、「ワクチン接種についての同意書」もお渡ししております。

接種のスケジュール

1回目:レーザー治療当日あるいは1週間までのできるだけ早期

2回目:2ヵ月後

3回目:6ヵ月後

3回接種します。

ワクチン接種を検討する時に理解していただきたいこと

✅治療的効果の否定: 予防ワクチンは既存のHPV感染細胞や現在の病変を直接治療(治癒)するものではないこと。

✅絶対的予防の否定: 将来のすべてのHPV関連疾患を完全に防ぐ魔法のワクチンではないこと。

定期検査は必須: CINの治療を受けたすべての女性は再発や持続感染のリスクを有しており、術後の定期的な細胞診およびHPV検査による定期検査が不可欠であること

☝️この事を念頭に置くことが大切です。

ワクチンの副反応

免疫反応の証拠として、以下の症状が報告されているが、多くは数日で自然に回復します。

⚠️局所症状: 痛み(80〜90%)、腫れ(30〜40%)、赤み(30%)。

⚠️全身症状: 頭痛、発熱、倦怠感、吐き気(10〜20%未満)。

現在、HPVワクチンの接種後に生じた症状については身近な地域において患者さんに適切な診療を提供するため、各都道府県において協力医療機関が選定されています

ワクチン接種後に気になる症状が出たときは、まずは接種を受けた医師やかかりつけの医師など地域の医療機関を受診してください。その際、必要に応じて、協力医療機関の受診について相談してください。

各都道府県の協力医療機関について

治療費用(自費診療) 税込

当院でレーザー蒸散術後の方

HPVワクチン接種(9価)/1回

27,000円
HPVワクチン接種(9価)/1回32,000円

HPVワクチン接種は予約制です

  診療日 / 診療時間

診療日
 
午前××
午後××
診療時間

午前 10:00~13:30
午後 14:30~18:30
【初診/再診】の受付時間
午前診療は12:45まで
午後診療は18:00まで

となります。

土曜日の初診

お電話ご予約ください。
(他の曜日は予約不要です)
予約受付時間は診療日の
10:00~13:30
15:00~18:30

休診日

木曜日・日曜日・祝日

   アクセス

住所

〒222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜3-6-1SRビル5階

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